ある雪の降る日私は運命の恋をする
次の日、私は謎の熱を出した。
39.2の高熱。
楓摩には、ストレスから来るものだから大丈夫だと言われた。
だけど、昨日までの事で私の心は疲れきっていて、そこに怠さや具合の悪さが加わった今日は、精神的にも辛いものだった。
朝から何度も吐いて、ずっと目眩がしている状態。
起きているのが辛くて、ずっとベッドでウトウトしていた。
なのに、眠りには一向につけず、ずっとうたた寝を繰り返していた。
思考もハッキリとしなくて、ボーッと天井を眺めていた。
楓摩は、そんな私を心配してか、時間が空く度に病室に来て私の傍に居てくれた。
昼
コンコンッ
ガラッ
私が辛さに耐えながらウトウトしていた時、楓摩が来た。
「朱鳥、ご飯持ってきたけど、食べれる?」
楓摩が持ってきたお盆の上には、温かそうなお粥とゼリーが乗っていた。
「少しでもいいから、食べれない?」
私は、少し迷ってから口を開いた。
「……た…べる…………」
そう言うと、楓摩は嬉しそうに微笑んで私の頭を撫でた。
「じゃあ、ちょっとベッド起こすね。」
そう言って、慣れた手つきでベッドを起こし、ベッドの横の椅子に腰をかける。
「はい、朱鳥どーぞ。食べれる分だけでいいから、無理しない程度に食べてね。」
楓摩に渡された、スプーンを持ってまずはお粥を1口取る。
パクッと口に含むと、口の中に温かさが広がった。
「おいしい?」
コクン
私が頷くと、楓摩はまた嬉しそうな顔をして、今度は自分のご飯を取り出した。
おにぎりが2個。
「俺も、ここで食べちゃおっと。」
そう言って、とても美味しそうにおにぎりを頬張る楓摩。
なんだか、その様子がリスみたいで、面白くて、ついクスッと笑ってしまう。
楓摩は、そんな私を不思議そうな顔で見てから、何故かまたニコッと笑いかけてくれた。
それから私は、また何口かお粥を食べた。
でも、これ以上食べれなそうなので、スプーンをお盆に戻すと、楓摩が驚いた顔で見てきた。
「朱鳥、もう終わり?」
コクン
「もう、これ以上食べれないの?」
コクン
楓摩が驚くのもそのはず。
私のご飯は、3分の1も減っていなくて、私が5口ほどお粥を食べただけで、食べるのをやめたからである。
さすがに、これには楓摩もビックリしたようで、私を心配してきた。
「朱鳥、ゼリーとかも食べれない?さすがに、これだけだと、栄養が採れないから点滴になっちゃうよ?」
楓摩は、心配そうな顔で聞いてくる。
ゼリーなら、いけるかな…
そう思って、少しだけゼリーを食べてみる。
すると、最初のうちは良かったものの、やはり途中で胃の中の物がせり上がってきた。
急いで口元に手を当てる。
「朱鳥っ、大丈夫?」
楓摩も急いで私の口元に桶を持ってきてくれる。
「オエエ……ゲホッ…ゴホッ…………ゲホッゴホッゴホッ……オエエ…」
吐き気はなかなか収まらず、結局、食べたものも全て吐き出してしまった。
「朱鳥、ごめんね。無理させちゃった…。ごめん。」
楓摩は、申し訳なさそうな顔で必死に謝ってくる。
「…だぃ……じょぶ…………」
私が、そう言うと少し悲しそうな顔をして、楓摩は私の頭を撫でてくれた。
「ありがと。じゃあ、ちょっと点滴取ってくるね。」
そう言って楓摩は病室を出た。
39.2の高熱。
楓摩には、ストレスから来るものだから大丈夫だと言われた。
だけど、昨日までの事で私の心は疲れきっていて、そこに怠さや具合の悪さが加わった今日は、精神的にも辛いものだった。
朝から何度も吐いて、ずっと目眩がしている状態。
起きているのが辛くて、ずっとベッドでウトウトしていた。
なのに、眠りには一向につけず、ずっとうたた寝を繰り返していた。
思考もハッキリとしなくて、ボーッと天井を眺めていた。
楓摩は、そんな私を心配してか、時間が空く度に病室に来て私の傍に居てくれた。
昼
コンコンッ
ガラッ
私が辛さに耐えながらウトウトしていた時、楓摩が来た。
「朱鳥、ご飯持ってきたけど、食べれる?」
楓摩が持ってきたお盆の上には、温かそうなお粥とゼリーが乗っていた。
「少しでもいいから、食べれない?」
私は、少し迷ってから口を開いた。
「……た…べる…………」
そう言うと、楓摩は嬉しそうに微笑んで私の頭を撫でた。
「じゃあ、ちょっとベッド起こすね。」
そう言って、慣れた手つきでベッドを起こし、ベッドの横の椅子に腰をかける。
「はい、朱鳥どーぞ。食べれる分だけでいいから、無理しない程度に食べてね。」
楓摩に渡された、スプーンを持ってまずはお粥を1口取る。
パクッと口に含むと、口の中に温かさが広がった。
「おいしい?」
コクン
私が頷くと、楓摩はまた嬉しそうな顔をして、今度は自分のご飯を取り出した。
おにぎりが2個。
「俺も、ここで食べちゃおっと。」
そう言って、とても美味しそうにおにぎりを頬張る楓摩。
なんだか、その様子がリスみたいで、面白くて、ついクスッと笑ってしまう。
楓摩は、そんな私を不思議そうな顔で見てから、何故かまたニコッと笑いかけてくれた。
それから私は、また何口かお粥を食べた。
でも、これ以上食べれなそうなので、スプーンをお盆に戻すと、楓摩が驚いた顔で見てきた。
「朱鳥、もう終わり?」
コクン
「もう、これ以上食べれないの?」
コクン
楓摩が驚くのもそのはず。
私のご飯は、3分の1も減っていなくて、私が5口ほどお粥を食べただけで、食べるのをやめたからである。
さすがに、これには楓摩もビックリしたようで、私を心配してきた。
「朱鳥、ゼリーとかも食べれない?さすがに、これだけだと、栄養が採れないから点滴になっちゃうよ?」
楓摩は、心配そうな顔で聞いてくる。
ゼリーなら、いけるかな…
そう思って、少しだけゼリーを食べてみる。
すると、最初のうちは良かったものの、やはり途中で胃の中の物がせり上がってきた。
急いで口元に手を当てる。
「朱鳥っ、大丈夫?」
楓摩も急いで私の口元に桶を持ってきてくれる。
「オエエ……ゲホッ…ゴホッ…………ゲホッゴホッゴホッ……オエエ…」
吐き気はなかなか収まらず、結局、食べたものも全て吐き出してしまった。
「朱鳥、ごめんね。無理させちゃった…。ごめん。」
楓摩は、申し訳なさそうな顔で必死に謝ってくる。
「…だぃ……じょぶ…………」
私が、そう言うと少し悲しそうな顔をして、楓摩は私の頭を撫でてくれた。
「ありがと。じゃあ、ちょっと点滴取ってくるね。」
そう言って楓摩は病室を出た。