ある雪の降る日私は運命の恋をする
教室から出ても、行く宛は無い。

だから、出来るだけ人目のつかない所に行こうと思い、屋上に来た。

朝だからというのもあって、屋上には誰もいない。

私は、屋上に設置されたタンクの後ろに隠れるように座った。

座って、深呼吸をする。

うっすらと目に涙が浮かんだのがわかった。

今日は、このまま授業サボっちゃおうかな……

そんな事を考えて、スマホを開いた。

すると、そこには1通のメッセージ。

"学校、楽しんできてね!!
でも、無理はしちゃダメだよ?
辛くなったら早退してもいいからね"

という楓摩からのメールだった。

辛くなる

というのは、楓摩は体調が という意味で書いたんだろうけど、私には心が辛い方が大きかった。

でも、楓摩を心配させる訳にはいかないしな。

それに、昨日、強くならなきゃって決めたじゃん。

なら、頑張んないと……

でも………………

私は、どうしても教室に戻る事が出来ず、1時間目の終わりまで屋上にいた。
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