ある雪の降る日私は運命の恋をする
「先生っ!!」

「瀬川くん…と朱鳥ちゃん!?」

「先生、前苑、空き教室で倒れてて体もすごい熱くて」

「わかったわ。とりあえず、ベッドに寝かせて。瀬川くん、確かお兄さん、楓摩の知り合いよね?連絡ってとってもらえる?」

「はい。」

前苑をベッドに寝かせると、先生は応急処置を始めた。

その間に俺は兄貴に連絡を取る。

プルルルルルルッ♪

プルルルルルルッ♪

"もしもし。碧流か?何かあった?"

「兄貴、今すぐ清水先生に連絡とってもらえる?」

"は?なんで?"

「前苑が倒れた。熱もすごくて、意識もない。」

"っ!!まじかよ……。わかった、すぐに迎えにいくようにお願いする。"

「ありがとう」

兄貴の電話を切って、俺はまた、前苑の所へ向かう。

俺が戻ると、先生が処置をしてくれたようで、少しだけ前苑の顔色もよくなっていた。

「碧流くん、そういえば、あなた授業は?朱鳥ちゃんの事はあとは私に任せて。もう、もどりなさい。」

「……はい。」

本当は、戻りたくなかった。

だけど、先生が言うのも当たってる。

授業を受けずに、俺はここに居るんだから、怒られて当然だよな。

あとは、清水先生が来て、前苑を助けてくれることを信じるしかないかな……
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