ある雪の降る日私は運命の恋をする
次の日

今日は、なんだか朝からずっと咳が出ていて呼吸も苦しかった。

だけど、あと少しで朝の回診の時間だから、それまで楓摩を待つことにした。

だけど、なんか胸の当たりに違和感というか、へんな感じがして気持ち悪い。

それに、多分昨日から熱が下がってないのか、まだ体が怠い。

ベッドで寝っ転がりながら、楓摩を待っていると、コンコンッとドアがノックされた。

ガラッ

「朱鳥ー、おはよー。昨日は、ごめんね、昨日、夜勤忙しくって」

「ううん。大丈夫だよ。」

「ありがと。じゃあ、早速だけど診察してもいいかな?今日、少し気になる事があってさ。」

心臓がドキッと音を立てる。

心做しか心拍数が上がっている気がする。

「大丈夫だよ、そんなに、不安そうにしなくても。すこし、レントゲンを撮るだけだから。それに、きっと、俺の予想が当たってたら、それ治せば熱も下がるし、楽になると思うよ。」

楓摩の言葉で少しだけ不安が、和らいだものの、やっぱりまだ不安はある。

「朱鳥、大丈夫。俺を信じて?検査は痛くないし辛くもないよ、それに多分そこまで大きい病気じゃないから。」

「……本当…………?」

「うん。本当。大丈夫だから。それで、急で悪いんだけど今からレントゲン撮ってくれないかな?」

「…………うん……」

「ありがと。じゃ、一緒に行こ?」

コクン

少し不安はあったけど、レントゲンなら大丈夫だし、それに楓摩が大丈夫って言ってるから大丈夫だよね……

そう信じることにした。
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