ある雪の降る日私は運命の恋をする
俺は、もうダメかと思った。

きっと、もう嫌われちゃった……

俺、これからどうすればいいんだ……

そう思っていたその時

ギュッ

ジワジワと温かい熱が伝わってくる。

ゆっくり、顔を上げると、朱鳥が俺のことを抱きしめていた。

「…朱鳥…………?」

「バカ楓摩!!…私が、楓摩の事嫌いになるわけないじゃん!!……私、楓摩がいないと何も出来ないんだから…」

そう言って、泣きながら俺のことをもっと強く抱きしめた。

「バカ!!バカ!!バカ!!バカ!!私、楓摩のこと心配してたんだからね!?あの時の事も反省してる…それに、私こそ楓摩に嫌われちゃったんじゃないかって心配だったんだから!!」

そう言って、朱鳥は俺のことをポカポカと叩いてくる。

俺は、泣きながら笑っていた。

「…ごめん……」

そう言いながら、俺も朱鳥のことをギュッと抱きしめた。
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