ある雪の降る日私は運命の恋をする
話し声が聞こえる。

これは……

楓摩と碧琉くんの声?

私は少しだけ、寝た振りをして、2人の会話を聞くことにした。

「あ、碧琉くん。来てたんだ。」

「清水先生。あの……前苑、大丈夫ですか?顔色も悪いしものすごく、辛そうに眠ってましたし…」

「……朱鳥ね。…辛そうだよな……。俺も、何とかしてやりたいんだけどさ、朱鳥、吐き気止めとかの薬入れるの嫌がるし、無理やりはできないから……」

「そうなんですか。……まぁ、俺が言うのも何ですけど、清水先生が守ってあげてください。前苑、きっと、そうじゃないと壊れちゃうと思います。体だけじゃなくて、清水先生は心の支えにもなってるんじゃないですか?」

「ハハッ。俺が守ってやんないとな。」

そう言って、楓摩は、私の手を握ってくれた。

私は、そう言ってくれたのが嬉しくて、でもなんだか少し恥ずかしかったので、寝た振りを続ける事にした。
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