ある雪の降る日私は運命の恋をする
それから2時間は長かった。

何度も吐き、苦しくて眠っても15分くらいしか眠れない。

悪夢を見れば、その度に過呼吸になって、怖くて、不安で、苦しかった。

頑張って起きていても、目を開けていれば目の前の世界が歪んで見えて、気持ちが悪い。

目を開けているのも辛いのに、寝ているのも辛い。

何をしても辛い。

熱も楓摩に体温を計られた時には40度を超えてると言われた。

解熱剤を入れるか聞かれたけど、私は首を横に振った。

こんなに辛いのに、これ以上痛いことをされるのが嫌だった。

それに、あと数時間だし、頑張れば我慢できる。

そう思っていた。
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