ある雪の降る日私は運命の恋をする
病室に入ると、私服姿の朱鳥がベッドに座って待っていた。

俺が声をかけると、嬉しそうに笑って、俺の所へ駆けつけてきた。

「楓摩!!帰ろっ!!」

「うん。帰ろっか!!」

朱鳥は、荷物を持って、もう準備も万端だ。

俺たちは手を繋いで、病室を出た。

途中で通ったナースステーションには、陽向と橘さんも居て、朱鳥の退院を祝ってくれた。

花束を渡されて、朱鳥も嬉しそうだ。

朱鳥の笑顔ばかり見れる。

なんて幸せなんだろう。

これからは、これが普通になるんだろうな。

この幸せが当たり前になるんだ。
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