ある雪の降る日私は運命の恋をする
ある日

いつもの通り映像を眺めていた。

この前と同じ事故の映像。

でも、この前とは違ったのは、この前は第三者側からの映像。

でも、今回は少年目線の映像だった。

女の子が横断歩道を笑顔で走って少年の方へ向かってくる。

で女の子が横断歩道の中盤に差し掛かった時、隣の交差点で衝突音がして、車が飛んでくる。

そこで、少年は女の子目掛けて駆け出して、女の子をギュッと抱きしめて守る。

女の子は、驚いたような顔をする。

その後、車がぶつかってきて、少年と女の子は道路に倒れる。

少年の目線からは、うっすらと女の子の顔が見える。

女の子は気を失っているようだが、怪我は無さそうだ。

だけど、少年のものだろうか、道路には真っ赤な血がひろがっている。

少年は、息絶え絶えで

「…朱鳥………………」

と言った。

俺は、自分の耳を疑った。
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