ある雪の降る日私は運命の恋をする
少しして、朱鳥ちゃんが落ち着いて眠ってから、俺は楓摩のベットの方へ行った。

隣の椅子に腰をかけて、楓摩の手を握る。

「楓摩……お前、早く起きろよ…。朱鳥ちゃん、お前のこと凄い心配してるぞ?ずっと付きっきりで看病して、挙句、熱出しちゃったじゃん。辛そうだぞ……。俺だって、心配してるんだからな…頼むから、早く目、覚ましてくれよ…………」

届かないのは知っている。

…だけど、どうしても伝えたかった。

どうしても、楓摩に起きてもらいたいから。
< 452 / 505 >

この作品をシェア

pagetop