ある雪の降る日私は運命の恋をする
「…すか…………朱鳥ちゃん……」

徐々に遠のいていく意識の中、俺は再び朱鳥をギュッと抱きしめた。

朱鳥は、飛ばされたショックのせいか気を失っている。

だけど、怪我は無いみたい……

目の前の地面に、真っ赤な俺の血が広がっていく。

空から降ってくる雪はそんな俺たちを優しく包み込んだ。

普通なら冷たいはずの雪が、その時は何故かとても温かく感じた。

俺は、そこで意識を失った。
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