ある雪の降る日私は運命の恋をする
朱鳥side3
ふわふわとしたパステル色の空間。
あれ?私、なんでこんなところにいるんだろう?
雲みたいなトランポリンでポヨンポヨンと飛んでいると…
「……すかちゃん……朱鳥ちゃん!」
あれ?誰かが呼んでいる。
グルっと辺りを見渡してみるが、誰もいない。
ふと、前を向くとそこにあったのは1台のテレビ。
テレビには何も映っていなく、ただ砂嵐だけが流れていた。
「……たん!!…………にぃ……!!……うわぁぁぁぁん!!」
所々しか聞こえないが誰か、女の子が泣いている。
なんて言ってるのだろう?
「にぃたん!!……にぃたん!!」
お兄ちゃんを探しているのかな?
ふと、テレビに、映像が映る。
悲しそうな男の子の顔。
泣きわめく女の子。
「にぃたん!!楓摩にぃたん!!」
……え?