ある雪の降る日私は運命の恋をする
いろんなお店で、お揃いの物を見たり、服を買ってもらったりした。

「いっぱい買えたなー!そいえば朱鳥、そろそろお腹空かない?」

「うん!空いたー!」

「じゃ、フードコート行って好きな物食べよっか!」

「フードコート?」

初めての聞き慣れない言葉に少し戸惑う。

「フードコートっていうのはね、大きい広場みたいな所にいろんなお店が集まっていて、そこで好きなもの買って食べる事ができるんだよ。」

「へぇー!凄い!」

「うん、じゃあ、どんなお店あるか見て回ろ?」

「うん!」

それから楓摩と、お店を見て私は、食べたかったウドン、楓摩はカレーを頼んだ。

ブーッブーッ

お店の呼び出し音が鳴った。

「じゃあ、俺、朱鳥の分も取ってくるから、ちょっとここで待ってて。」

「うん、わかった!」

私は、楓摩が買ってくれた本を読みながら楓摩を待っていた。




「ねぇ、君1人?」

突然、ニヤニヤとした男の人たちがやってきた。

怖い……

いきなりの恐怖に、体が震えてくる。

「ねぇ、無視ー?ってか、震えてね?ウケるんだけどー」

「たしかにー、なーに震えちゃってんのー?」

やだ……

やだ……

やめて……

怖すぎて涙が出てくる。

「すみません。俺の女に手出さないでもらえませんか?」

「あ!?なんだ、テメェ」

「この娘の彼氏です。いいから、やめてもらえませんか?この娘怖がってるじゃないですか」

「……チッ!!うっせーな、お前ら行くぞ!」

初めて見た。

楓摩のあんなに怖い顔。

「朱鳥っ!大丈夫!?なんにもされてない?」

「……う、うん。だ、大丈夫だ…よ……」

涙目で、震える声で答える。

「全然、大丈夫なんかじゃないだろ。ちょっと、ここでは人目が気になるから、車に行こ。」

楓摩は、私をそっと抱きあげて、そのまま車まで連れていってくれた。
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