ヘタレ王子様の裏の顔
保健室のわんこ
「…ん、」
ツン、とした独自の薬品の匂いに目を覚ます。
痛む頭を押さえながらも、重たい身体を起こした。
ここは…保健室?
そういえば私、男子の肘に当たってそれから…気を失ったんだっけ。
う〜!頭いたっ…
傷口を触ってみれば、そこには綺麗に包帯が巻かれていた。
誰かが治療してくれたのかな?
「あ…起きました?先輩」
「え…?」
声をした方へ目を向けると、いつからか椅子に座っている男の子がいた。