ヘタレ王子様の裏の顔




それから、犬井くんと私は、色々な事を話していた。



犬井くんは1年だとか、サッカー部に入っているとか。



ほとんどが犬井くんの話だったけど、春くん以外の男子とこんなに話したのは初めて。



愛菜ちゃんや美希ちゃんみたいに、女子同士で話すのも楽しいけど、男子と話すのは違った楽しさがある。



「それでですね…」



ガラっ



突如、無造作に扉が開いた。



喋っていた犬井くんも、私も会話をやめ、扉へと視線を向ける。



そこには。



無表情な春くんが立っていた。






< 20 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop