ヘタレ王子様の裏の顔




「あの、犬井くん…どうし…」



「ミオちゃん、僕、彼と少しお話ししたい事があるんだけど…」



私の言葉を遮って、そう言ってきた。



ジッと私を見つめる目は、私に訴えてる。



ああ、可愛い…!!



「それじゃあ、私は荷物を取りに教室戻ってるね。終わったら、靴箱で待ってるから」



うん、とキュートな笑顔で答えた春くん。



男子の積もる話かな?



春くん、あんま友達いないから、これをきっかけにできればいいな。



どんな話をするんだろう、と少しワクワクした気持ちになりながらも、私は教室へと急いだ。



< 24 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop