ヘタレ王子様の裏の顔




「グスっ…ミ、ミオちゃん…」



「は、春くん!?どうしたの…?」




未だ俺の上で、「なん、え!?は!?」とか言っている犬井。



しょうがない。お前が言ったんだ、なんか話せって。



…つか、どけよ。重い。



「い、犬井くんがっ…いき…なり…僕はイヤだって…言ったのに…」



「は!?一言も言ってないけど、俺!!つか、切り替えはえーなあんた!!」



俺にツッコミを入れてる場合じゃねーと思うぞ?犬井。




ガシ、と犬井の肩を掴んだミオは、そのままヤツを地面に放り投げた。



勢いよく。ボキッ、という音が聞こえたのはきっと気のせいだ。



< 39 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop