神恋〜恋に落ちた神と巫女〜
『美しい音色だ』
『奏だ!いつも同じ曲ばかり聞いて飽きないの?』
『飽きないな』
縁側に腰掛ける奏が小さく微笑みながら私の弾く琴を聞いて楽しんでいた。
これは、まだ私が小学生の時の。
この時から奏とは出会っていたんだ。
『月夜には、水神様が見えるのかい?』
『おばあちゃん!うん!縁側に座ってるよ!』
『やっぱり月夜は姫巫女としての素質があるようだねえ』
(おばあちゃん‥‥)
『私ね、いつか水神様に舞を舞ってる所を見せてあげたい!』
『舞う時期が来れば綺麗な姿を見せてあげられるよ。水神様も喜ぶだろうねえ』