神恋〜恋に落ちた神と巫女〜
おばあちゃんとの会話を奏は静かに聞いていた。
微笑む奏はとても幸せそうな顔をしている。
『いつか、見てみたいものだ』
『絶対見せてあげる!約束ね!』
『助けを乞うた時だ』
(助けを‥‥乞うた時‥?)
どう言う事?
姫巫女として舞う時には条件があるって言う事?
『奏おんぶ!!』
『生意気だな。だが、悪くない』
奏、楽しそう。
いつもこんな風に笑っていたんだ。
なんでこんな時に、こんな記憶を思い出させるの。
悲しくさせたいの?
涙を必死に袖で拭う。