密かに恋焦がれて
ヒロが琴美の座ってる所まで来た。

「これからも一緒にいてほしい。結婚してくれ」

驚いてる琴美にヒロはバラの花束を差し出した。

これってプロポーズ……

琴美は立つと花束を受け取ったそれから目からは涙がポロポロ流れ出してきた。

「なんで泣くんだ。嫌なのか?」

「違うのぉ~グスンっ……結婚はまだ先だって思ってたし。それにこんなふうにプロポーズしてもらえるなんて思ってなかったし嬉しくて、ううっ……」

ヒロがこんなロマンチックな事を計画してたなんて思わなかった。
もう嬉しすぎて全然涙が止まんない。

ヒロは琴美の背を慰めるように擦り頬を伝う涙を吸うと軽く口づけた。

「……泣き顔もいいけど、そろそろ笑ってる顔も見せてくれ」

琴美がようやく笑顔見せるとヒロはもう一度繰り返した。

「琴美、結婚してくれ」

「はい、喜んで」








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