密かに恋焦がれて

プロポーズされてからあまり日を開けずにヒロは両親に結婚をしたいとの許しを貰いに琴美の家に挨拶に来ると両親は直ぐに承諾してくれた。

後日、簡単な婚約のお祝いと称して琴美の家には康成とヒロの父親も呼んだ。
お酒も進むと琴美やヒロの小さい頃の話しで盛り上がった。


自分が覚えてないような事まで出てきて気恥ずかしいしその場にいるのが耐えられなくなってお手洗いに行くとリビングを出るとヒロも後から出てきてしまった。

お手洗いに行きたいのかと先に進めると首を振る。

「違うの?」

「お前も違うんだろ?」

「きまり悪くて出てきちゃったの。良く解ったね」

「まあな、俺もおんなじだから」

「私の部屋に行く?」

「そうだな。暫くは終わりそうにないしな」

階段を上がると琴美の部屋に二人は入った。

「へぇー、やっぱり康成の部屋とは違うな」

「お兄ちゃんの部屋しか入ったことないもんね。あっ、そこのクッション使って適当に座って良いよ」


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