密かに恋焦がれて
「感じてるんだな」
何これ……
普段、自分が出さないような声を出してしまい口に手をあてた。
「あ……」
ペロッとなめられてから吸われるとまた声が出そうになり抑える。
「我慢するな手を退けろ」
首を振ると甘噛みされてさっきより刺激が強くなった。
「いっ……やめ……んん」
恥ずかしいのに声が止まらない。
だんだん感覚も鋭くなってヒロの息づかいにさえ反応してしまう。
かすかに聞こえた叩く音……ノックの音。
「琴美、ヒロも一緒か?」
お兄ちゃん!!
拘束を解きヒロは琴美を元の場所におろした。
「俺ならここにいる」
「入るぞ」
ドアを開けて康成が入ってきた。
「そろそろお開きにしようってさ……邪魔したか?」
「……いや直ぐに行く」
「解った」
康成はリビングに戻って行った。
「琴美、立てるか?」
脱力して立てそうにない。
「立てない……」