密かに恋焦がれて
平行線

クリスマスも終わり更に寒さが増してきた。


これから真奈美と寄るところがあり二人で歩いていると見慣れた車がご丁寧にクラクションを鳴らし道の端に停まる。


「ヒロ!」
「中林さん!?」

「ヒロ、何でこんな時間にこんな所にいるの?」

「今、花を届けた帰り」

「あっ、そうなんだ」


「お花って?」


「言わなかったっけヒロはお花屋に勤めてるんだよ。
意外でしょ」


「なんだよ。その言い方」


「この間、逢った時もお花を届けてたんですか?」



「ああ、あの日は定休日。
家とは反対方向みたいだけどどこか行くの?」


「パンケーキを食べに行くの」


「パンケーキ?」


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