密かに恋焦がれて

素直に謝ってきたから許してやろう。
琴美はふと周りを見渡すと意外な所にいたと気づく。


「ここは?あっちはさっき私達がいた所だよね……」

さっきまでいたのはビルが建ち並ぶ大通りで走る車がここからも見える。そこから外れたら一転景色はかわり目の前には樹木が何本も両端にありそれで作られたトンネルがあった。

「ここは最近見つけたんです。不思議ですよね、こんなところにトンネルなんて」

「本当に不思議な感じ、島崎は通ったことはあるの?」

「ないです。これから通ってみますか?」

「通ってみたい。面白そう」

やっと仕事が終わってクタクタな所になぜか島崎に話しがあると言われて気分はあまり良くなかったのだけど今はちょっとワクワクする。


もちろん、琴美はいい大人でここを抜けたら別の世界があって……なんて思ってはいないけど……でも好奇心旺盛だった子供の頃のような楽しい気分になってきた。

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