密かに恋焦がれて
親だけでなくヒロとお兄ちゃんも偶然同い年で小学校からの付き合いで家にはよく遊びに来る。
父はヒロのお父さんの帰りが遅くなるときはよく家にご飯を食べに来るように誘ったり泊めたりしていた。
「ヒロは今日は泊まってくからな。俺たちの邪魔をするんじゃないぞ」
ヒロが泊まってくならあとでお兄ちゃんの部屋に押しかけようと密かに思っていたのに先手をうたれた。
数時間後
「琴美」
「何?」
「これお兄ちゃんに渡してくれる?」
母から渡されたのは男物のパジャマ。
「これ……ヒロの?」
「今日はご飯だけの予定だったんだけど弘高くん急に泊まる事になったのよ。
ほら家に取りに行くのも大変だしちょうどお兄ちゃんの予備のがあったから……多分サイズは合うと思うんだけど……」