痛快! 病ンデレラの逆襲

ピンポーンピンポーン

ゆっくり目を開けるとカーテンの隙間から薄明るい光が差し込んでいた。
目覚まし時計に目をやると六時半。

「姫! ウォーキング行かないの?」

ドンドンとドアを叩く音が聞こえる。
何だか凄く疲れている。ヨロヨロと玄関まで行き、ドアを開ける。

「あらっ、今起きたばかりって顔ね」

要子はスレンダーな肢体にファッショナブルなスポーツウエアを着込み、ドアに寄り掛かる。

「梨子ちゃんと夢子は下で待機しているわ」

「すいません。ちゃんと寝た筈なんですけど寝足りないみたいで、今日はパスします」と頭を下げる。

「了解。昨日も顔色が悪かったから、また倒れていないかとチャイム鳴らしたけど、大丈夫そうね。起こしてごめんなさい」

要子はニッコリ笑い、「じゃあ、行ってくるわ」と階段を駆け下りて行った。
本当に素敵な人だ。

要子を見送るとドアを閉め、部屋の中を見回す。
あれは全部夢?
お千代さんの姿も社長の姿も……なかった。

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