痛快! 病ンデレラの逆襲
「社長、美味しかったですね。楽しかったですね」
「ああ、仕事絡みじゃないっていうところがイイ!」
宴も終わり私と社長は自室に戻る。そして早速襖を開ける。
「ジャーン。見て下さい。コタツを買いました」
社長は、それが何だ、という顔をする。
ちょっと面白くない反応だがコタツのスイッチを押し、暖房を入れ、お風呂の支度をする。
お茶の支度をしながらチラッと社長を見ると、早速、コタツに入りウーンと寝転ぶ姿が見える。
おや? 社長、ご機嫌じゃないですか!
紅茶を淹れ、トレーに乗せ戻ると、社長はコタツの中ですっかり寛いでいた。
「なかなかいいもんだなコタツって。嫁入り道具に持って来いよ」
もう! また、そんことを言う。
真っ赤になる私を下から見上げ、社長がクッと笑い目を閉じる。
紅茶をコタツの上に置ていると、「決めたか?」と社長の少し重い声が聞く。
私は両手を胸の辺りで組み目を瞑る。
そして、フーッと息を吐き、目を開けると寝転ぶ社長の頭の横に腰を下ろし、社長の顔に顔を近付け、彼の唇に軽く口づけする。
ハッと社長が目を開け、二人の視線が絡み合う。
「社長、貴方を愛しています。結婚、お受けします」
なけなしの勇気を振り絞り告白すると急に恥ずかしくなり、急いでその場を離れようとするが、社長はそうはさせまいと腰に腕を回す。
「悪いが言い逃げはさせない」
ヒョイと自分の横に私を横たえさせると、そのまま覆い被さる。