Disposable Destruction
しかし。

バニングは振り返る。

…アランはまだ、孤軍奮闘していた。

素手でタスクフォースの部隊と奮戦している。

何発か撃たれたらしい、出血もあった。

そもそもバニングとの壮絶な殴り合いの直後なのだ。

幾ら化け物並みの体力といっても、限界はあるだろう。

加えて。

「うぐ!」

マクナイトが銃のストックで、アランの頬を殴りつける!

ガクリと膝をつくアラン。

指揮官とはいえ、マクナイトも第75レンジャー連隊で少佐にまで上り詰めた人物だ。

兵士としては一定水準以上の能力を持つ、強靱な男。

アランとて一筋縄でいく筈もない。

膝をついたアランを蹴倒し、分厚い胸板を踏みつけて、銃口を突き付けるマクナイト。

「動くな」

完全に制圧された。

最早アランとて、お縄を頂戴するしかないか。

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