Disposable Destruction
「勘違いしないでほしい、ヒュー」

ラン・サはヒューを見る。

「お前は元Disposableで、今は臓器ブローカー。いわば金の卵を産む鶏だ。我々ドラッグアーミーが守る価値があるし、同盟を結ぶ価値もある。だが、お前の護衛というその傭兵はどうだ?我々に何の利益をもたらしてくれる?」

「っ…」

「仲良しごっこで同盟を結んだ訳じゃない。ビシネスなのだよ、これは」

そう言ってシートに深く腰掛け直すラン・サ。

「戸惑う事もあるだろうが、傭兵時代とは何かと勝手も違う。お前も臓器ブローカーとしてやっていくつもりなら、ビジネスを学ばなければな」

走り続けるジープ。

決してアランが残っている現場に、引き返そうとはしなかった。

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