Disposable Destruction
「依頼云々を抜きにしても、許せないわね、そんなの」

歯噛みするハル。

「ネパールはグルカ兵を世界中に派遣する世界有数の民間軍事会社のコントラクター派遣国でもあり、中世スイスのように実質的な傭兵も大きな産業になっている。 グルカ・セキュリティー・ガーズ (GSG) をはじめとしてグルカ・セキュリティー・グループと呼ばれる民間軍事会社が形成されている。そいつらの一部が、ブローカーと繋がっているって噂だ」

バニングが言った。

グルカ兵は非常に勇猛な事で知られ、フォークランド紛争など、イギリスが関わる戦争や紛争地域への派兵で先遣隊として派遣される事が多い。

フォークランド紛争時にはグルカの兵が攻めてきたと聞いて逃げ出すアルゼンチン部隊もあったという。

グルカ兵は山岳民族特有の小柄な体格(150センチ前後)の持ち主が多い。

性格は勇猛かつ敏捷である事を求められる。

体力差については、イギリス本土の白人兵士との徒競走において、平地では大柄な白人兵が優位であったが、傾斜地でのそれでは白人兵はグルカ兵に全く歯が立たなかったとされる。

射撃姿勢に移るまで0.5秒で終わるとさえ言われる。

またグルカ兵は『ククリ』『グルカナイフ』などと呼称される、刀身が内側に湾曲した独特な形状の刃物を携帯している。

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