Disposable Destruction
やがて、ヘリのローター音が近づいてきた。

ファストロープで降下してくる数多くのグルカ兵。

彼らは村全体を包囲し、バニング達の動きを封じる。

そんな中で、守られながらゆっくりと歩いて行くヒュー。

もう振り向きもしない。

苦楽を共にしたDisposableの仲間達…最古参の相棒だったバニングにさえも。

「ヒュー!」

叫ぶバニングに対し。

「仲間のよしみだ。殺さないでおいてやる」

ヒューはようやく振り向いた。

…まだ良心が残っているのか。

「悪い事は言わない。追ってこようなんて考えるなよ」

その表情は寂しげだった。

< 29 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop