Disposable Destruction
と。

「決断するのが早いんじゃない?私の意見も聞かないで」

バニングの腕の中で声がする。

彼に抱き上げられたままのハルが、意識を取り戻していた。

「ハル」

「抱き締めていたい気持ちは分かるけど、そろそろ下ろしてくれるかしら」

「あ、ああ…」

戸惑うバニングは、ハルを下ろす。

「私も行くわ」

「おいハル、悪い事は言わない、君はやめとけ」

ジェイソンが言うが。

「新入りの癖に、サブリーダーに意見する訳?」

ハルは気の強い眼差しでジェイソンを見た。

「リーダーは今回、私憤に駆られて冷静な判断を失くしてしまう恐れがあるわ。サブリーダーの私がしっかりしないとね」

「…ああ言ってるぜ、バニング」

「…頼もしい限りだ」

ジェイソンに言われ、バニングは肩を竦めた。

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