Disposable Destruction
アランの持つM134が、ベルト給弾の7.62ミリ弾をフルパック撃ち尽くした。

銃口から硝煙が上がり、連続発射で赤熱した銃身がその威力を物語る。

…大隊の兵士は、粗方死亡していた。

遺体は見るも無惨な姿となって、路上に屍を晒す。

ここまでの圧倒的な死に様を見るのは、ディントとて第四次大戦以来だろう。

腰が抜けて、立ち上がる事さえできない。

そんな彼に。

「ひっ!」

ヒューが歩み寄ってくる。

ディントとて片腕を吹き飛ばされ、部下の大半を殺されている。

最早勝ち目はない。

「き、貴様、余所者の分際でこの俺に刃向かうのか!ここで俺を殺せば、ミャンマー軍40万人を敵に回す事になるぞ」

脅し文句でさえ、小者感が漂っていた。

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