追い詰められた...かぐや姫
......。

「ごめん。おにぎりもう要らない。部屋...戻るね。」


二人の雰囲気は冗談を言っているような雰囲気では無かった。

さすがに私でも結構くるものはあった。


だっておかしいよ。


何で今日?何で今日言うの?


なんの記念日でもないのに。


時間がないってなによ。


私を捨てた本物の親の元に帰れって?




冗談じゃない。そんなの信じたくないし、私はどこぞの童話の姫と違って2人を置いてなんて行かないよ。



行かないよ。だから2人とも泣かないでよ。



どうして、泣くのよ。こんなの...お別れみたいじゃない。



「姫乃......ごめんなさい。貴方はかぐや姫。輝夜姫乃じゃなくてかぐや姫なの。今日は
貴方を月の者が迎えに来る日なの。だから。それまでは!それまでは...家族3人で一緒に居ましょう?」



馬鹿にしてるのか。

かぐや姫?私が?そんなの信じる人いないよ。

でも、お母さん...何で......泣いてるの?



そんなの嘘だよ。今時そんなの信じる子いないって。ましてや私は高校生。


嘘だよ、ね?

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