追い詰められた...かぐや姫

月の帝

金色のさらさらの髪の毛に、綺麗な青い瞳。端正な顔立ちの彼は私を抱き抱え、ニコリと口元を歪ませた。

目が...笑ってない......

怖い...怖いぃぃぃぃっ!


「あっ......あの時の...」

お母さんは言った。

”あの時”?

「そうです。約束通りお返しして貰いますね。」


何の話だろう。でも何か昔あったのだろうってことは私にもわかる。

そんなことを考えていると、彼は私に向き合い、
「貴方は地球での姿もとても可愛らしいですね。ですが、私は月での貴方の方が好きなので早速帰りましょうか?」

誰が帰るかっ!
嫌だっ!帰りたくない!嫌だ!
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