この恋を、忘れるしかなかった。
◇◇◇
「オレ、カノジョと別れたわ」
「……!」
霧島くんがそう言ったのは、あの日から20日ほど経った6月下旬の放課後だった。
季節は梅雨真っ只中、今日も外はしとしとと雨が降っていた。
でも現実は、しとしとだなんてキレイな言葉で片付くものではなく、じめじめと蒸し暑くて髪の毛を束ねる毎日が続いていた。
そんな中飛び込んできた、大きなニュース。
霧島くんが、彼女と…田宮さんと別れたーーー。
霧島くんの言葉を聞いたわたしの中に、何かがパンと弾けたような衝撃が走った。
「マジで⁈オレ全然聞いてねーし。藤井は?」
「オレも今知ったとこ」
甲斐くんと藤井くんは、顔を見合わせていた。
「あ、悪りぃ、ちゃんとしてから言うつもりだったんだ」
本当にーーー別れたの?
半信半疑のわたしの気持ちが顔に出ていたのだろうか、
「本当に本当だから」
「……っ」
霧島くんはわたしと目を合わせ、真顔でそう言った。
「え、なに響、何でリカちゃん先生の方見て言うわけ?」
それに気付いた藤井くんが、すかさず指摘する。
「オレ、カノジョと別れたわ」
「……!」
霧島くんがそう言ったのは、あの日から20日ほど経った6月下旬の放課後だった。
季節は梅雨真っ只中、今日も外はしとしとと雨が降っていた。
でも現実は、しとしとだなんてキレイな言葉で片付くものではなく、じめじめと蒸し暑くて髪の毛を束ねる毎日が続いていた。
そんな中飛び込んできた、大きなニュース。
霧島くんが、彼女と…田宮さんと別れたーーー。
霧島くんの言葉を聞いたわたしの中に、何かがパンと弾けたような衝撃が走った。
「マジで⁈オレ全然聞いてねーし。藤井は?」
「オレも今知ったとこ」
甲斐くんと藤井くんは、顔を見合わせていた。
「あ、悪りぃ、ちゃんとしてから言うつもりだったんだ」
本当にーーー別れたの?
半信半疑のわたしの気持ちが顔に出ていたのだろうか、
「本当に本当だから」
「……っ」
霧島くんはわたしと目を合わせ、真顔でそう言った。
「え、なに響、何でリカちゃん先生の方見て言うわけ?」
それに気付いた藤井くんが、すかさず指摘する。