この恋を、忘れるしかなかった。
わたしとは全然違う、今時の女子高生の姿だった。
それなのに、わたしの方がかわいいとか…意味わかんないし。
あんな写真を見た後じゃ、霧島くんと接しづらくなる。
「オレそろそろ帰ろっかな、スケッチブック欲しかっただけだし」
「あ、うん」
わたしは少しだけホッとしながら、霧島くんにスケッチブックを手渡した。
きっと、オドオドしているだろうな、わたし。
「また描いてくるね」
「…っ…⁈」
スケッチブックがわたしの手から離れたタイミングで、その手はあたたかい感触に包まれた。
霧島くんが、わたしの手を握っていたのだった。
そのまま視線を上に向けたわたしは、霧島くんを見つめたまま、目をそらせなかった。
林先生に手を握られた時と全然違う……何が違うと聞かれると言葉では言い表せないのだけど、全てが違うと、握られたこの手が言っているようだった。
それなのに、わたしの方がかわいいとか…意味わかんないし。
あんな写真を見た後じゃ、霧島くんと接しづらくなる。
「オレそろそろ帰ろっかな、スケッチブック欲しかっただけだし」
「あ、うん」
わたしは少しだけホッとしながら、霧島くんにスケッチブックを手渡した。
きっと、オドオドしているだろうな、わたし。
「また描いてくるね」
「…っ…⁈」
スケッチブックがわたしの手から離れたタイミングで、その手はあたたかい感触に包まれた。
霧島くんが、わたしの手を握っていたのだった。
そのまま視線を上に向けたわたしは、霧島くんを見つめたまま、目をそらせなかった。
林先生に手を握られた時と全然違う……何が違うと聞かれると言葉では言い表せないのだけど、全てが違うと、握られたこの手が言っているようだった。