この恋を、忘れるしかなかった。
「もう、霧島くんまでからかわないで!」
「あはは」
…心臓に悪いーーわたしの視界に入る霧島くんは、やんちゃな悪ガキの顔で笑っていた。
わたしと霧島くんが仲良く見えるのは、やっぱり絵のことがあるからかな。
「……」
霧島くんがわたしと仲が良いと言ったのも、絵のことで個人的に関わっているからかな。
もちろん絵のことは、わたしと霧島くん以外は知らない事実だけれど。
でも、きっとそうだよね。
見えないところで通じ合っている様な、不思議な感覚がわたしを包み、それがじんわりと表に出てきてしまいそうだった。
そして繋がり、絡んでいくようで、ひとりでに動き始めてわたしを支配する。
ふいに霧島くんを見たら、霧島くんもわたしを見ていた。
いつもは見せない穏やかなその表情に、わたしはまた、ドキドキする。
それは、こんなにも余裕のないわたしを、更に追い詰める。
「あ、雨!」
「え、雨⁈」
美雪ちゃんが窓ガラスについた雨粒を指差し、それに反応する恵ちゃん。
「あはは」
…心臓に悪いーーわたしの視界に入る霧島くんは、やんちゃな悪ガキの顔で笑っていた。
わたしと霧島くんが仲良く見えるのは、やっぱり絵のことがあるからかな。
「……」
霧島くんがわたしと仲が良いと言ったのも、絵のことで個人的に関わっているからかな。
もちろん絵のことは、わたしと霧島くん以外は知らない事実だけれど。
でも、きっとそうだよね。
見えないところで通じ合っている様な、不思議な感覚がわたしを包み、それがじんわりと表に出てきてしまいそうだった。
そして繋がり、絡んでいくようで、ひとりでに動き始めてわたしを支配する。
ふいに霧島くんを見たら、霧島くんもわたしを見ていた。
いつもは見せない穏やかなその表情に、わたしはまた、ドキドキする。
それは、こんなにも余裕のないわたしを、更に追い詰める。
「あ、雨!」
「え、雨⁈」
美雪ちゃんが窓ガラスについた雨粒を指差し、それに反応する恵ちゃん。