GENERATIONS LOVE
思っていた以上に破壊力のある笑顔…
普段の表情を知ってるだけに、
一瞬思考回路を奪われてしまった。


『…っ…はい』


隣の彼女を伺えば、
真っ赤な顔になって、神山に釘付け状態。


思った通りの反応──


どこが、俺だけなんだか……


神山に誘導され席に着く。


『只今、ディナー帯となっております。
お好きなパスタ、前菜、メイン料理、
スープ、デザート、お飲み物をお選びし
て頂くコース料理がございます。
単品をご注文頂くことも可能です。
ご注文がお決まりの頃にお伺いします』


メニュー表を開きながら簡単な説明をし、
一礼してカウンターへ戻る神山。


向かいに座る彼女が神山を目で追う。
メニューより、神山が気になるのは…
俺も一緒なので、
それを咎めたりはしない。


再度注文を訊きに来た神山に
コース料理を頼む。


『神山くん、大学の時と全然違うね…』


『…そうだね』


そこでふと思った。
俺が勝手にライバル視してるだけだが、
あいつは俺のことを知ってるんだろうか?


大学で話したことはない。
さっきの様子じゃ、知らないっぽい。
同じ土俵にも立ててないってことか…
< 19 / 77 >

この作品をシェア

pagetop