GENERATIONS LOVE
【side 真琴】
「おはようございますっ‼遅れてすみません
でしたっ‼」
あまりに大きな声に驚いて、声のする方へ顔を向ける。
週末は4人体制って言ってたっけ…
まだ、あどけなさが残るその男の子に、
「うるさいっ‼そして、遅いっ‼」
と、怒鳴り付けた神山さんが、持っていたメニュー表を勢い良く降り下ろすのを見て、更に驚く。
角は…痛いよね…
「痛っ!?痛いですよ~修二先輩っ‼」
頭を擦りながら、訴える彼。
先輩って言ってた。
同じ大学なのかな?
「痛くしてるんだっ‼
…最近、遅刻多過ぎだろ‼」
怒気を含んだ声質…
まだ数日しか神山さんと接していないけど
…普段穏やかに話す神山さんとは違う声の低さと、雰囲気に目が離せない。
キッチンからその様子を黙って見ている
大ちゃん…もとい、オーナーと視線がぶつかる。そして私に笑顔を向ける。
その場から動かないのは、
神山さんを、信頼しているから…
「お前さ、お金貰って働かせてもらってる
以上、責任が伴うこと…分かってる?
お前がすべきことを、お前の代わりに
フォローしている人に負担掛けているん
だぞ。甘えた考えは捨てて、
自覚と責任を持て」
社会人ならば、当たり前の知識。
でも、私が22歳の頃──
そんな考えを持って仕事してただろうか…?しっかりした考えを持った
7歳年下の神山さん。
人をみる目が厳しい大ちゃんが、
開け広げた信頼感を寄せているのが
分かる。
「それから、もし…困ってることや、
お前の手に負えないことがあるなら、
ひとりで抱え込むなよ」
何か意図していることがあって、
そう言ったんだって…言われた谷山さんの
表情を見れば分かる。
凄いな…ただ叱咤するだけじゃなくて、
相手を見て、思って発する言葉…
ちゃんと引き上げてくれる。
嘘と裏切りを、優しさで隠す人もいる。
そういう人…私はよく知っている。
厳しい言葉を相手に、向けるのは、
その人を思っているから…
厳しさの中に、ちゃんと優しさが見える。
何か…ちょっと…ううん、とても──
「おはようございますっ‼遅れてすみません
でしたっ‼」
あまりに大きな声に驚いて、声のする方へ顔を向ける。
週末は4人体制って言ってたっけ…
まだ、あどけなさが残るその男の子に、
「うるさいっ‼そして、遅いっ‼」
と、怒鳴り付けた神山さんが、持っていたメニュー表を勢い良く降り下ろすのを見て、更に驚く。
角は…痛いよね…
「痛っ!?痛いですよ~修二先輩っ‼」
頭を擦りながら、訴える彼。
先輩って言ってた。
同じ大学なのかな?
「痛くしてるんだっ‼
…最近、遅刻多過ぎだろ‼」
怒気を含んだ声質…
まだ数日しか神山さんと接していないけど
…普段穏やかに話す神山さんとは違う声の低さと、雰囲気に目が離せない。
キッチンからその様子を黙って見ている
大ちゃん…もとい、オーナーと視線がぶつかる。そして私に笑顔を向ける。
その場から動かないのは、
神山さんを、信頼しているから…
「お前さ、お金貰って働かせてもらってる
以上、責任が伴うこと…分かってる?
お前がすべきことを、お前の代わりに
フォローしている人に負担掛けているん
だぞ。甘えた考えは捨てて、
自覚と責任を持て」
社会人ならば、当たり前の知識。
でも、私が22歳の頃──
そんな考えを持って仕事してただろうか…?しっかりした考えを持った
7歳年下の神山さん。
人をみる目が厳しい大ちゃんが、
開け広げた信頼感を寄せているのが
分かる。
「それから、もし…困ってることや、
お前の手に負えないことがあるなら、
ひとりで抱え込むなよ」
何か意図していることがあって、
そう言ったんだって…言われた谷山さんの
表情を見れば分かる。
凄いな…ただ叱咤するだけじゃなくて、
相手を見て、思って発する言葉…
ちゃんと引き上げてくれる。
嘘と裏切りを、優しさで隠す人もいる。
そういう人…私はよく知っている。
厳しい言葉を相手に、向けるのは、
その人を思っているから…
厳しさの中に、ちゃんと優しさが見える。
何か…ちょっと…ううん、とても──