GENERATIONS LOVE
【side 修二】
「お疲れ様~皆、スタッフルームに賄い
用意してるからね!」
店内清掃を終わらせたところで、
オーナーが声を掛ける。
「オーナーの賄い、凄く魅力的ですけど…
流石にこの時間じゃ…」
茜ちゃんが残念そうに呟く。
「そう言うと思ってヘルシーメニューも
用意したよ!」
「本当ですか?嬉しいです‼」
途端に笑顔を見せる茜ちゃん。
いつもなら、1番に賄いに飛び付くはずの
谷山が神妙な顔でオーナーを呼ぶ。
「…オーナー…あのっ、迷惑かけて、
すみませんでしたっ‼」
そう言って深々と頭を下げる。
「うん、充分反省してるって伝わたっよ。
どうしても遅れそうな時は連絡してね」
「はいっ‼」
「さぁ、明日もこのメンバーで頑張って
もらうつもりだから、まずは腹拵えして
おいで!あ…それから、今度の定休日は、
香坂さんの歓迎会を予定してるから、
皆空けといてね‼」
オーナーがそう声を掛け、それぞれが
スタッフルームへ向かう。
その場から動かない俺に、
「…神山さん、行かないんですか?」
香坂さんが声を掛けてくれる。
少しのことでも、
俺のことを気に掛けてくれることが、凄く
嬉しい。
「オーナーに報告があるんで、
先に行ってて下さい。
終わったら行くんで、谷山が全部食べつ
くさないように、見張ってて貰って良い
ですか?」
そう冗談を交えながら、先に行くよう促す。
「分かりました。見張ってますね」
冗談が通じたのか、くすくすと笑いながら、そう返してくれる。
香坂さんが、ホールを出るのを見送り、
キッチンへ向かう。
「オーナー…」
「あれ?修二くん、どうしたの?」
明日の仕込みをしていた手を止め、俺を見るオーナー。
「実習の報告と…後は俺個人の質問がありま
す。仕込み中にすみません。
少し、時間貰っても良いですか?」
「構わないよ、それじゃ、先に修二くんの
質問から訊こうかな?」
いつになく真剣な俺に、
向き直るオーナー。
「単刀直入に訊きます。
森田さんと香坂さんは、特別な関係です
か?」
そうかもしれないし、違うかもしれない。
ぐだぐた悩んだところでで、俺には分からない。
分からないなら…訊くしかない。
そう…思った。
「…随分、直球だね…?」
「昨日…たまたま、
おふたりが名前で呼び合っているのを
見てしまったのと…今日、開店前に
森田さんが香坂さんを見ていたのを、
目撃してしまったので…」
森田さんがエスプレッソを入れてくれて、
俺の分を横の作業台に置いてくれる。
カップに口を付け、コーヒーを一口飲む
森田さんを目で追う。
静かにカップを作業台に置いて、
森田さんは真っ直ぐ俺を見た。
今まで見たことのない表情と、纏う空気が変わる。
「…だったら?
だったら、どうだって言うの?」
やっぱり…か…と、落胆する気持ちを
ぐっと押し込んで、俺は森田さんの視線を
受け止めるように、見据える。
「お疲れ様~皆、スタッフルームに賄い
用意してるからね!」
店内清掃を終わらせたところで、
オーナーが声を掛ける。
「オーナーの賄い、凄く魅力的ですけど…
流石にこの時間じゃ…」
茜ちゃんが残念そうに呟く。
「そう言うと思ってヘルシーメニューも
用意したよ!」
「本当ですか?嬉しいです‼」
途端に笑顔を見せる茜ちゃん。
いつもなら、1番に賄いに飛び付くはずの
谷山が神妙な顔でオーナーを呼ぶ。
「…オーナー…あのっ、迷惑かけて、
すみませんでしたっ‼」
そう言って深々と頭を下げる。
「うん、充分反省してるって伝わたっよ。
どうしても遅れそうな時は連絡してね」
「はいっ‼」
「さぁ、明日もこのメンバーで頑張って
もらうつもりだから、まずは腹拵えして
おいで!あ…それから、今度の定休日は、
香坂さんの歓迎会を予定してるから、
皆空けといてね‼」
オーナーがそう声を掛け、それぞれが
スタッフルームへ向かう。
その場から動かない俺に、
「…神山さん、行かないんですか?」
香坂さんが声を掛けてくれる。
少しのことでも、
俺のことを気に掛けてくれることが、凄く
嬉しい。
「オーナーに報告があるんで、
先に行ってて下さい。
終わったら行くんで、谷山が全部食べつ
くさないように、見張ってて貰って良い
ですか?」
そう冗談を交えながら、先に行くよう促す。
「分かりました。見張ってますね」
冗談が通じたのか、くすくすと笑いながら、そう返してくれる。
香坂さんが、ホールを出るのを見送り、
キッチンへ向かう。
「オーナー…」
「あれ?修二くん、どうしたの?」
明日の仕込みをしていた手を止め、俺を見るオーナー。
「実習の報告と…後は俺個人の質問がありま
す。仕込み中にすみません。
少し、時間貰っても良いですか?」
「構わないよ、それじゃ、先に修二くんの
質問から訊こうかな?」
いつになく真剣な俺に、
向き直るオーナー。
「単刀直入に訊きます。
森田さんと香坂さんは、特別な関係です
か?」
そうかもしれないし、違うかもしれない。
ぐだぐた悩んだところでで、俺には分からない。
分からないなら…訊くしかない。
そう…思った。
「…随分、直球だね…?」
「昨日…たまたま、
おふたりが名前で呼び合っているのを
見てしまったのと…今日、開店前に
森田さんが香坂さんを見ていたのを、
目撃してしまったので…」
森田さんがエスプレッソを入れてくれて、
俺の分を横の作業台に置いてくれる。
カップに口を付け、コーヒーを一口飲む
森田さんを目で追う。
静かにカップを作業台に置いて、
森田さんは真っ直ぐ俺を見た。
今まで見たことのない表情と、纏う空気が変わる。
「…だったら?
だったら、どうだって言うの?」
やっぱり…か…と、落胆する気持ちを
ぐっと押し込んで、俺は森田さんの視線を
受け止めるように、見据える。