GENERATIONS LOVE
「真琴さん、ちょっとすみません」
「…え……!?」
次の瞬間──
目の前に、目を瞑る神山さんの顔があり、
額と額を合わせている。
な……何で?
何で、こんなことになってるのー!?
自分の心臓の音が聴こえる。
まるで耳の横に心臓があるみたいに。
今のこの状況に、思考が追いつかず、
身体が石のように動かない。
数分、目を閉じていた神山さんが、
目を開ける。
数センチの距離…
こんな近くで、こんな調った美形を
直視し続けるのは、心臓に悪い。
何とか、振り絞って出した声は震えてしまう。
「…か……神山さん…な、に…を…?」
「……熱を、計ってます」
「ね…熱なんて…ありません」
「そうみたいですね、安心しました」
至近距離のまま、穏やかに笑う神山さん。
「…あの…そ、れじゃぁ…離して下さい…」
さっき顔が赤かったから…具合が悪いと心配してくれての行動だと、分かった。
でも、今の方がさっきよりずっと、赤い。
顔だけじゃなくて…身体中が熱い。
熱がないことを確認したのだから、
きっとすぐに離してくれると、思っていたら、
「…………名前……」
「……え……?」
「名前で呼んでくれたら、離します」
爽やかな笑顔でそう言う神山さん。
昨日のお願いされた名前呼び。
昨日の今日では、ハードルが高い。
「……む……無理…です」
「どうして?」
いつも優しい神山さんが詰め寄る。
「は……恥ずか…しいし……緊張…します」
「呼んでくれないと、ずっとこのまま…
ですよ?
俺はそれでも一向に構いませんけど」
「……………っ……‼」
今のこの状態を継続し続ける勇気はない。恥ずかしくて、どきどきし過ぎて、
本当に口から心臓が飛び出そう‼
目の前の神山さんは、穏やかな笑顔で落ち着いてる。
焦ってるのも、緊張してるのも…
私だけ?
「真琴さん」
促すように名前を呼ばれる。
どっちか選ぶしかないなら──
「……しゅ……修二…くん」
「…………!?」
私が彼の名前を呼んだ瞬間、
泣きそうで、それでいて嬉しそうに笑う
彼の……修二くんの表情が胸を締め付ける。
「…え……!?」
次の瞬間──
目の前に、目を瞑る神山さんの顔があり、
額と額を合わせている。
な……何で?
何で、こんなことになってるのー!?
自分の心臓の音が聴こえる。
まるで耳の横に心臓があるみたいに。
今のこの状況に、思考が追いつかず、
身体が石のように動かない。
数分、目を閉じていた神山さんが、
目を開ける。
数センチの距離…
こんな近くで、こんな調った美形を
直視し続けるのは、心臓に悪い。
何とか、振り絞って出した声は震えてしまう。
「…か……神山さん…な、に…を…?」
「……熱を、計ってます」
「ね…熱なんて…ありません」
「そうみたいですね、安心しました」
至近距離のまま、穏やかに笑う神山さん。
「…あの…そ、れじゃぁ…離して下さい…」
さっき顔が赤かったから…具合が悪いと心配してくれての行動だと、分かった。
でも、今の方がさっきよりずっと、赤い。
顔だけじゃなくて…身体中が熱い。
熱がないことを確認したのだから、
きっとすぐに離してくれると、思っていたら、
「…………名前……」
「……え……?」
「名前で呼んでくれたら、離します」
爽やかな笑顔でそう言う神山さん。
昨日のお願いされた名前呼び。
昨日の今日では、ハードルが高い。
「……む……無理…です」
「どうして?」
いつも優しい神山さんが詰め寄る。
「は……恥ずか…しいし……緊張…します」
「呼んでくれないと、ずっとこのまま…
ですよ?
俺はそれでも一向に構いませんけど」
「……………っ……‼」
今のこの状態を継続し続ける勇気はない。恥ずかしくて、どきどきし過ぎて、
本当に口から心臓が飛び出そう‼
目の前の神山さんは、穏やかな笑顔で落ち着いてる。
焦ってるのも、緊張してるのも…
私だけ?
「真琴さん」
促すように名前を呼ばれる。
どっちか選ぶしかないなら──
「……しゅ……修二…くん」
「…………!?」
私が彼の名前を呼んだ瞬間、
泣きそうで、それでいて嬉しそうに笑う
彼の……修二くんの表情が胸を締め付ける。