八百屋LOVERS


夏樹の持っていた花宮商店と書かれたチラシ。

名前が違ったから、全然気にもとめていなかったけど

「ここ……あたしのマンションの一階にある店だ。」

「「え。そうなの??」」

仲良しかと突っ込みたくなるほどきれいなハモリで、二人がこっちをむく。

希子はさっきのチラシをみて、ホントだ-!!と叫んでいる。

「確かに、うさみみの家は駅からも近いしね!俺、駅の近くっってことしか知らなくて曖昧だったけど!」

夏樹は何故か目を爛々とさせながら

これから毎日ソフトクリーム食べられるなんて羨ましい!とはねている。

いや…毎日はちょっときついでしょ…

でも、八百屋が近いのは正直嬉しい。

近所にはこれと言ったスーパーもないので

通う情景が容易に想像できた。

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