八百屋LOVERS
「でもさ。うさみみの家の下にそんな店あったけ?」
疑問そうに夏樹が首を傾げる。
今までも、二人は何回も私の家に遊びに来ていたから
不思議に思うのも理解できる。
なんて言ったって、私だって知らなかったくらいだ。
「確か…あの家に越してきたとき、オーナーさんが言ってたんだけど…前も八百屋だったみたい。名前は確か…違った気がするんだけど。」
「てことは、推測するに…。」
と言い、急に希子が、は!!と声を上げる。
それに驚いて夏樹が持っていたいちごみるくを落とす。
「ちょ、なに、希子。どうしたの。夏樹がびっくりして…」
「うさぎ!!恋のチャンスかもしれないよ!!!!!!!」
そう言いながら、私の肩をがっしりつかむ。
「…は??八百屋で??」
「よく考えてみなさいよ!!!」