心の太陽の花
 あれから1ヵ月たつ。ふと、あの日の約束を思い出す。

花:新杉!なんで声かけてくれないの!

太陽:俺は気を使って。

花:何それ!周りを笑顔にするんでしょ!私を笑顔にしてよ!

太陽:そんなことしたら彼氏が傷つくだろ!

花:走は彼氏じゃない!

太陽:俺だってこんなことしたくてしてたんじゃねぇ。好きな女を笑顔にできるのは彼女が好きな人だけなんだよ!好きなんだよ!おまえのことが!朝田 花のことが好きなんだよ!ずっと前から、好きだった。けど俺には無理だった、お前を心の底から笑顔にすることが。だから俺は彼氏に託したんだ。俺の希望を。

花:笑ってたよ。心の底か笑ってたよ。毎日声かけてくれて勇気づけられたんだよ。

太陽:ごめんな。何にも知らなくて、お前の笑顔を俺が奪っててんだ。お前が誰を好きでも関係ねぇ!ただお前が笑顔でいればいいから。俺が今までの分の勇気やるよ。

             …。なんて嘘!ぉ。
 
花:うぅ…。

太陽:泣くなよ!

花:驚いたもん、もぅ嫌だ!

 
 俺はもう少し隠しておくことにした。だってただ、正直に言ったら傷つく人もいるってこと俺はまた同じ過ちを繰り返そうとしていた。
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