それはきっと、君に恋をする奇跡。



「だって……」



ちょっとした手作りで、こんなにも人を楽しく。


心を……温かく出来るんだね。



……ありがとう。



少し心が落ち着いて、包みを開いて口に入れた瞬間。



「うわっ、なにこれっ……!」



体中がビリビリとした痺れに襲われた。



これなんのガム!?


さらに別の涙が溢れた瞳で水瀬くんを見ると。



「通常5倍の刺激ガム!眠気も吹っ飛ぶだろ!」



すっごいうれしそうに笑っていた。


シャボン玉のときみたいな、無邪気な笑顔で。



「ひいっ!い、痛い!痛すぎるっ!」



眠気どころじゃないよ!!


口の中が大変なことになって、座ってられなくて跳び上がるようにしてその辺をバタバタと動き回る。



「あはっ、あははははっ!!!」



それを見て、更に楽しそうに声をあげて笑う水瀬くん。



「ごほっ……ごほごほっ……」

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