それはきっと、君に恋をする奇跡。
今度こそ、フラスコを持ったままギョッとした顔を真由ちゃんに向ければ。
「隣に住んでる幼なじみがカラオケ店でバイトしててさ、陽菜が超絶イケメンと店に来たってLINEもらったの」
「うそっ……」
「まさかと思って男の特徴聞いたら蒼にピッタリ当てはまるから、実は今も半信半疑で聞いたんだよね~」
真由ちゃんはニヤニヤしながらあたしを見る。
ううっ……。
真由ちゃんの幼なじみはあたしも知ってるけど。
見られてたなんて。
しかもハメられちゃった。
「で、なんで2人で?」
それで話が終わるわけもなく。
突っ込まれて、仕方なく素直に答えた。
「……蒼ってバカみたいに明るいでしょ。だから一緒に居たら、気分もあがるかな……って」
一回目は、あたしから誘ったことを認めて。