それはきっと、君に恋をする奇跡。
のん気な真由ちゃんのセリフに目を見張る。
「同級生?先輩でしょ!?」
「えー、制服綺麗だったじゃん。エンブレムのほつれも全くなかったから、きっとタメだよ!」
「うそっ……!」
「陽菜が踏んづけた靴だってピカピカだったでしょ?きっと入学のために買ったばかりなんだよ」
「うっ……」
「それにしても、すっごいイケメンだったよねー。中学校のときとレベルがちがうわ」
真由ちゃんが浮かれたように言うそれは、確かに認めるけど。
「イケメンだって、あんなのは論外だよっ」
黙ってればカッコいいものを、無駄に口を開いて評価を下げてる残念な人。
イケメンはクールでこそ完成されるの。
ハルくんみたいに。