それはきっと、君に恋をする奇跡。
……なのに。
誕生日はまさかの2月ということが発覚した。
「みずがめ座!?」
「そうだよ」
雑誌の占いのページを開いて見せて、その流れから誕生日を聞き出そうとしたら。
バレンタインの時期だから、チョコレートと誕生日プレゼントで毎年ウハウハだ……なんて自慢された。
「……そうなんだ」
当てが外れてガッカリ。
そんな先だったなんて……遠すぎるよ。
「陽菜さあ、実は俺の誕生日知りたかったとか?」
「……っ!ま、まさか、そんなわけないでしょっ……」
なんで?
あたしって顔に出るタイプ?
全身からぶわっと汗が吹き出して、慌ててもう用ナシになった雑誌をパタンと閉じる。
「なになに~俺にプレゼントでもくれようとしてるの?」