それはきっと、君に恋をする奇跡。


蒼には、こういう笑顔が一番似合うよ。


蒼にはずっと明るく笑っていて欲しい。


あたしの太陽でいてほしい。


そして、その笑顔を守りたいって思う。


蒼に悲しい顔なんて似合わないから。



「蒼も……なにかに悩んだりすることあるの?」



チラッと、探りを入れてみる。



「俺?俺に悩みなんて無用だよー」



……ほんとに?


どこかにウソが隠されてないかしっかり見るけど、あたしにはそんなのわかんなくて。



「じゃあ、もし蒼が何かに悩んだら、そのときはあたしが蒼の力になるからね」


「陽菜にそんなことできんのー?」


「もうっ!あたしにだって出来るよ」



……力に、なりたい。



「万一あったら、その時はよろしく頼むわ」



ニッと笑った蒼がふいに髪をかきあげて。


左耳のピアスが陽に照らされてキラリと光った。
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